アトピー肌でお悩みの方の洗顔選びで大切なこと!ポイント3つ
アトピー肌でお悩みの方はとても多いと思います。
赤ちゃんから大人までたくさんの方がアトピーによって苦しめられています。
アトピーが他の皮膚疾患と異なるのは、簡単に治らないことです。
例えば、汗疹であれば、汗を放置せず、お肌を清潔に保つことによって対策が可能です。
ニキビも皮脂とアクネ菌がニキビの原因となりますので、皮脂対策やアクネ菌対策を行うことで良くなるケースが多いです。
ですが、アトピーの場合は強い痒みを伴い、治っては再発の繰り返しで長期間の治療を余儀なくされることが多いのです。
まだまだ完全に原因や治療法は解明されておりませんが、徐々にアトピーに関してわかってきたこともあるようです。完全に予防法や対策法が確立されるよう医学・科学の進展を望むところですが、現時点のアトピーに関するわかっている状態からでもある程度のケアは可能なのかなとは思います。
というわけで、アトピーについての詳細や、現在解明されてきていることや、洗顔選びのポイントなどについてご紹介していきたいと思います。
アトピーの原因や特徴について
現在では、未だこれが原因でアトピーになるといったはっきりとした理由は分かっていません。
ただし、アレルギーとアトピー、そして黄色ブドウ球菌とアトピーなどの関係性などがわかってきているので徐々に予防できる確率などは高くはなってきています。
アトピーという名前の語源はギリシャ語のatopos(アトポス)であり、意味としては「奇妙な」とか「特定されてない」となります。
要するに、原因などがよくわからない皮膚疾患がアトピーというわけです。
アトピーの特徴としては、主に3つあります。
①ひどい痒みを伴う
②左右対称に症状が表れる
③症状が治まってはひどくなりを繰り返す
他にも、皮膚が重度の乾燥傾向にあるとか、セラミドの保有量が少ないなども特徴と言えるかもしれません。
ただし、一言でアトピーといっても、症状の程度はかなり個人差があります。
アトピー性皮膚炎の写真を見たことがある人はわかると思いますが、
何度も掻きむしって皮膚の状態が変形しただれたような重症なものから、ちょっと乾燥肌かな?くらいの軽度なものまで様々です。
アトピーは信頼できる医師と一緒に治療することが大事
アトピーの治療といえば、最も一般的なのが「ステロイド」を使う方法ではないでしょうか?
ただし、ステロイドの副作用が指摘されており、なるべくならステロイドを使うことなく治療したいという方も多くなっています。
どうしてそのような脱ステロイド派が増えているのかという理由は、おそらくインターネットの発展だと思います。
ネット上では「◯◯でアトピーが改善した!」といった情報が溢れていますので、すがるような思いで試される人が増えているのだと思います。
ですが、アトピーに関しては、しっかりと信頼できる医師に診てもらうことが大事です。
確かに、医者が全て腕が良いわけではありません。
どこどこの病院では原因がわからないと言われ、全然治らなかったのに別の病院に行ったら一週間で治ったというのもよくあることです。
アトピーの治療法とは反対に、インターネットの発達はどの病院が評判が良いのかは調べやすくなっています。
ネット上で口コミや評判を調べてみたり、家族や友人などに腕の良い病院を教えてもらったりして、まず信頼できる掛かりつけ医院を見つけましょう。
ステロイドはアトピーの症状である強い痒みを抑えるのに適しています。
ステロイドにも強さが分かれていますので、腕の良い医師であれば、症状に合った処方をしてくれます。
痒いのを放置していて、痒いから掻く、掻くのを我慢していても寝ている間に掻いてしまい、朝起きたら血だらけといったことが続けば、症状はどんどん悪化していきます。
まずは掻くことによる症状悪化を食い止めることが必要なので、ステロイドに頼るのではなく、上手にステロイドを利用しましょう。
アトピー治療にスキンケアは役立つ?
混同している方も多いので、先に言っておきますと、スキンケアでは治せません。
治せませんというのは基礎化粧品には痒みを抑えたり、炎症を鎮めたりといった効果が期待できないからです。
もちろん、植物エキスの中には抗炎症効果などを持った成分もあります。
ですが、その効果を謳えないのが化粧品です。例えば、グリチルリチン酸2Kは甘草から抽出される成分で、グリチルリチン酸2Kは多くの化粧品に使用されていますし、抗炎症効果があるとされる成分です。
ですが、グリチルリチン酸2Kの効果を謳えるのは医薬部外品であり、原料となる甘草は漢方薬などにも使われますので、医薬品などでは範囲内での効果は謳えますが、それには、配合量など化粧品、医薬部外品、医薬品といった分類ごとの規定などがあります。
とにかく、化粧品レベルでは治療といえるほどの効果は期待できませんので、痒みを抑えたり、炎症を緩和するには医薬品などを用いるのが適切です。
ではスキンケアでできることといえば、お肌に潤いを与えて乾燥対策をすることはできます。
他にも使用する化粧品そのもののお肌への刺激は配合成分によって変わりますので、より低刺激な化粧品を選ぶことで弱ったお肌への負担を軽減することもできます。
化粧品の説明でよくでてくる、「健やかなお肌へと導きます。」という言葉がスキンケアの全てです。
健やかなお肌というのはトラブルなくお肌本来の状態であるため、健やかなお肌を維持している間はトラブルが起きていない、つまり、健やかなお肌を保つことはトラブル予防になるということになります。
アトピーでお悩みの方の洗顔料選びのポイント
アトピーの治療は信頼できる掛かりつけ医の指示を仰ぐことが大切で、洗顔料を変えたからといって、アトピーが治ったりするわけではありませんが、洗顔料選びによっては、乾燥でバリア機能を失ったアトピー肌への負担を軽減することはできます。
そのための洗顔選びのポイントを3つご紹介します。
①洗浄成分をしっかりチェック
洗顔料のような「洗うこと」を目的とした化粧品の場合、絶対に外せないのが洗浄成分のチェックです。
お肌への負担の大小も、洗い上がりのお肌のつっぱりやしっとり感の違いも全て洗浄成分次第といっても過言ではありません。
洗浄成分のタイプとしては「せっけん」と「合成界面活性剤」に分かれます。
石鹸は生分解性が高く、お肌への毒性などは問題ありませんが、洗浄力が高めです。
アトピーの場合は皮脂分泌が少ない場合が多く、洗浄成分の主な目的は皮脂汚れを落とすためなので、石鹸程の洗浄力は必要ないかと思います。
となると合成界面活性剤から選びましょうとなりますが、合成界面活性剤は洗浄力が穏やかなものから強いものまでピンキリです。
合成界面活性剤としては下記のようなグループ分けがあります。
・硫酸系:洗浄力強い・刺激も強い
・スルホン酸系:洗浄力強い・刺激も強い
・アミノ酸系:ほとんどのものは控えめな洗浄力で低刺激
・ベタイン系:マイルドな洗浄力で低刺激
・グルコシド系:控えめな洗浄力で低刺激
上記の中で硫酸系とスルホン酸系はまず避けることをおすすめします。
②贅沢よりも質素を優先する
アレもコレも美容成分や保湿成分が贅沢に配合されている洗顔石けんもありますが、アトピーの場合はそうではなく、質素でなるべく最低限でシンプルな配合成分になっている洗顔料を選ぶことをおすすめします。
まず、洗顔料のような洗い流す化粧品の場合の保湿力は保湿成分を追加するよりも、洗浄力を抑えてお肌の持つ潤いを奪わない方が大切です。
保湿成分ゼロも極端ですが、贅沢なほどに配合されている必要もありません。
配合成分が少ない方がおすすめな理由は他にもあります。
まず、皮膚表面が乾燥したり、傷付いたりしているアトピーの場合、バリア機能が失われているため、外部からの物質の侵入を許しやすいです。
アレルギーの原因物質であるアレルゲンが侵入しやすくなります。
配合成分がシンプルな方がご自身のアレルゲンが含まれている確率が下がりますので、お肌にやさしいと言えます。
また成分が増えれば増えるほどに成分同士を乳化させるための成分が必要となったりとお肌自体には必要ない成分が増えていくことにもなりますので、そういう意味でもシンプルが良いでしょう。
無添加の中身をチェックして選ぶ
無添加という言葉自体には意味はありませんが、無添加の対象となっている成分次第でお肌への刺激を計るバロメーターとなります。
どういうことかというと、
「合成香料・合成着色料」無添加の洗顔料
よりも、
「合成香料・合成着色料・パラベン・安息香酸・エデト酸・鉱物油・アルコール」無添加の洗顔料の方がお肌への刺激が少ない可能性が高いということです。
ただし、難しいのがただ対象成分として書かれている数が多ければいいというわけでもなく、
例えば、
「合成香料・合成着色料・パラベン・安息香酸・エデト酸・鉱物油・アルコール」無添加よりも
「合成香料・合成着色料・旧表示指定成分」無添加の方がお肌への刺激が少ない可能性が高くなるパターンがあるからです。
なぜなら、パラベンも安息香酸もエデト酸も102種類ある旧表示指定成分に含まれる成分なので、個別に無添加であるよりも、旧表示指定成分無添加の方が102種類が含まれていないことを意味し、より低刺激である可能性が高いからです。
どれだけお肌への負担となる成分が無添加となっているかを確認し、よりたくさんの刺激成分が無添加となっている洗顔料を選ぶことでお肌への負担を軽減できます。