超敏感肌ってどんな状態?洗顔料など化粧品選びのポイントは?
これまで色々な敏感肌用化粧品を試してきたけど、全然お肌に合わず、使える化粧品がない!
季節も環境も関係なくどんな時でもお肌が敏感だ!という悩みを抱える超敏感肌の方もいらっしゃいます。
お肌をケアしてくれるはずの化粧品が全く使えないのは苦しいことですし、メイクアップ化粧品を使用しても肌が荒れてしまうので、メイクすらままならない。
そんな超敏感肌の方は本当に合う洗顔料などの化粧品はないのでしょうか?
ここでは超敏感肌向けの化粧品選びのポイントをご紹介します。
超敏感肌とは?
化粧品が合わなかったり、環境や物理的な刺激などに対して敏感な状態のお肌を敏感肌と言いますが、敏感肌以上に刺激に過敏となり、一時的ではなく慢性的に敏感肌状態が続くお肌を超敏感肌と呼んだりします。
もちろん、正式な皮膚疾患名ではありませんし、敏感肌と超敏感肌とのちゃんとした線引きなんてありません。
自分は超敏感肌です!と言ってしまえば超敏感肌となる。
そのくらいあいまいな定義ではありますが、「合う化粧品がほとんどない」とか「1年を通して季節など関係なくお肌が敏感な状態」のことを超敏感肌と呼ぶことが多い気がします。
簡単にいうと、敏感肌がさらに悪化したような状態が超敏感肌だということです。
超敏感肌の原因は?
敏感肌と健やか肌を隔てる境界線はアレルギーを除けば、バリア機能の有無となります。
バリア機能が正常に働いていればお肌は健やかな状態を保つことができ、多少の外部からの刺激があっても防ぐことができます。
一方バリア機能が失われるとお肌を守るものがないため、刺激をモロに受けてしまい、外部からの物質の侵入も許してしまいます。
バリア機能は角質層を構成している角質細胞と細胞間脂質によって保たれていますが、角質細胞を構成しているアミノ酸やミネラル、ヒアルロン酸などの天然保湿因子や細胞間脂質の大部分を占めるセラミドが不足することでバリア機能が失われます。
では天然保湿因子や細胞間脂質は何をしてくれているかというと、潤いを角質層に留めるという役割を果たしています。
この角質層の潤いと皮膚表面を覆う皮脂膜によってお肌のバリア機能が維持されています。
つまり、天然保湿因子や細胞間脂質が失われるとお肌は潤いを保つことができなくなり、それだけでなく、お肌の角質層がイメージでいうとひび割れた大地のような状態にしてしまうため、簡単に外部からの物質が侵入できるようになり、またクッションの役割を果たす潤いがなくなることで同じ刺激を受けてもお肌内部の受けるダメージが大きくなります。
ということで、超敏感肌に至る流れというのは、
乾燥肌⇒敏感肌⇒超敏感肌
となります。
お肌の乾燥が続くと刺激に敏感となり、敏感肌状態が続くとさらに刺激に弱くなり、慢性化するため、超敏感肌になります。
もう一つ、超敏感肌の原因としてはアレルギー体質の場合です。
アレルギーの原因物質をアレルゲンと呼びますが、たくさんのアレルゲンに対してアレルギー反応が起こる体質だと、化粧品に含まれる何かしらの成分に肌がアレルギー反応を起こし、肌荒れや痒みなどの症状が表れることがあります。
超敏感肌のための化粧品の選び方
超敏感肌の方に覚えておいて欲しいポイントは1つです。
「水に近いほど低刺激」
ということです。
いわゆるH2Oで表される純粋な水はほぼ無刺激といっても良いのではないでしょうか?
化粧品には精製水という不純物を取り除いた純水に近い水を使用することが多いので、ほぼ水に近い化粧品であるほどお肌には負担となりません。
水洗顔という洗顔方法があるように、水だけで洗顔することはいかなる洗顔料を用いた洗顔よりも低刺激であるからこその発想でしょう。
ただし、水道水には皆さんご存知のとおり、塩素が含まれています。
水道水が腐って食中毒などにならずに飲めるのは塩素殺菌のおかげですが、塩素はお肌への負担となります。
そのため、水洗顔を行うのであれば、塩素除去した水道水や、ミネラルウォーターを使用するなどひと工夫することが必要です。
洗顔料や基礎化粧品を選ぶ際には超敏感肌の場合は効果を求めるよりも、今以上の負担をかけず、お肌をいたわることで本来のお肌の調子を取り戻すことを先決すべきです。
そのため、最もお肌への負担が少ない水に近い内容の化粧品を選ぶことがポイントとなります。
例えば、
水、グリセリン、ヒアルロン酸、フェノキシエタノール
のような手作り化粧品に近いような内容の化粧品であれば、ほぼ水なので、刺激は低くなります。
反対に何十種類という成分が配合された化粧品はお肌への負担となる可能性が高いため、超敏感肌の方にはおすすめしません。
配合されている成分の種類も大切で、アレルギー反応が起こりやすいとされる植物エキスよりもヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドといったお肌に存在している成分の方がお肌にとっても馴染みやすくおすすめです。
洗顔のような洗い流すタイプの洗浄系化粧品の場合も基本的な考え方は同じです。
シンプルにお肌の汚れを負担をなるべくかけずに洗い流すことを最優先に考えることです。
それには、配合成分数はなるべく少ない方が良いですし、洗浄成分も低刺激で潤いを奪い過ぎないようなアミノ酸系やベタイン系の洗浄成分が使われているものがおすすめです。
洗浄系化粧品にも保湿効果はある方が良いのですが、結局のところ洗い流してしまうため、化粧水や乳液、美容液ほどの保湿効果はどうやっても望めません。
洗浄系化粧品の場合は保湿効果を付加するよりも、お肌の持つ潤いを奪わないように守ることを優先すべきです。
洗い流した後もお肌に保湿成分が残るボディソープなどを最近CMで見かけますが、吸着性のヒアルロン酸というのは確かにあります。
ありますが、ヒアルロン酸をカチオン化させて吸着力を持たせているわけですが、カチオン化されたヒアルロン酸はお肌への刺激が強くなっています。なので、保湿効果はこれまでのボディソープよりも高まっているかもしれませんが、刺激も比例して強くなっていますので、超敏感肌の方にはおすすめしません。
それよりも洗浄成分をちゃんと確認してお肌の潤いを奪い過ぎない洗浄成分で作られた洗顔料やボディソープを選びましょう。
上記の選び方はアレルギー体質による超敏感肌の場合にも有効です。
なぜなら配合成分数が少ない化粧品の方がアレルギーが起こるリスクは低くなりますし、ヒアルロン酸やセラミドといった肌にも存在している成分で作られている方がアレルギー反応が起こりにくくなるからです。
もちろん、アレルギーの検査は病院で行うことができますので、予めアレルギー検査を行っておくと化粧品を選ぶ段階で成分チェックによりアレルゲンとなる成分が配合されていない化粧品を選ぶことができます。
ただし、アレルギー検査は全ての成分に対して検査できるわけではなく、あくまでも一部の成分に限られますので、検査対象にしなかった成分に対してのアレルギーの有無に関してはわかりませんので注意しましょう。