脂性肌(オイリー肌)に必要な対策法とは?改善したいなら原因を知ろう!
脂性肌(オイリー肌)は見た目からして肌がテカテカ・ギトギトしているため、人目が気になりなんとかしたいとお悩みの方が多いお肌のタイプです。
脂性肌をなんとかしたい・改善したいと思うのであれば、どうして脂性肌になっているのか、その脂性肌の原因となるものを知ることが大切です。
脂性肌(しせいはだ)とは?
脂性肌というのは皮脂分泌が多く、皮膚表面を多量の皮脂が覆っているお肌の状態を指します。
皮脂というのは油なので、オイルを塗ったような状態の肌ということでオイリー肌とも呼ばれます。
過剰な皮脂分泌でテカテカしているため、カサカサ状態の乾燥肌と真逆と思われている方も多いかもしれませんが、脂性肌と乾燥肌というのは実は似たもの同士なのです。
脂性肌の中にはインナードライ肌(乾燥性脂性肌)と呼ばれるタイプがあり、皮膚の表面はテカテカ・ギトギトしているものの、皮膚そのものは乾燥しているというケースです。
隠れ乾燥肌とも言えるこのインナードライ肌ですが、脂性肌の方の中でも多い肌タイプなのです。
脂性肌の原因とは?
脂性肌をケアして改善していきたいと考えるのであれば、やみくもにスキンケアしても意味がありません。
どうして脂性肌になっているのか、その理由を知ることが改善への近道です。
食生活の乱れ(特に脂肪分の多い食事)
脂分の多い食生活をしていると皮脂分泌が多くなります。
テレビでも以前紹介されていましたが、コラーゲン鍋を食べた翌日に顔がテカテカしているのをコラーゲン摂取によるコラーゲンの美容効果と思っている方が多いですが、医師の説明によるとコラーゲンの作用で肌が美しくなったわけではなく、コラーゲン鍋に含まれる多量の脂が翌日に皮脂となって分泌されただけであるということです。
この事例が示すように、脂肪分を多く含む食事をすれば皮脂分泌が過剰になりやすいわけです。
ホルモンの影響によるもの(特に男性ホルモン)
一般的に男性の方が女性よりも皮脂分泌が多いとされています。
メンズスキンケアの中には皮脂対策を目的にしている製品が多いことからも脂性肌に悩む男性が多いことがわかります。
特に皮脂分泌に影響を与えるホルモンとしてアンドロゲンという男性ホルモンがあります。
他にも男性ホルモンとして知られるテストステロンや女性ホルモンのプロゲステロンなども皮脂分泌を増やす作用があります。
テストステロンやアンドロゲンは一般的には思春期から20代にかけて分泌量が増えていき、その後は徐々に減少していきます。
プロゲステロンは妊娠中などに増加する女性ホルモンの一種で、妊娠中に皮脂分泌が増える原因とされています。
ニキビができやすい時期も男性・女性ともに思春期や20代なので、ホルモンと皮脂分泌には強い関係があることがわかります。
ストレス
現代生活において避けては通れないといわれるストレスも皮脂分泌が多くなる原因の一つです。
厳密にいえば、ストレスを感じることでコルチゾールというホルモンの一種が分泌され、それに対抗するために男性ホルモンの分泌が増えて皮脂分泌増加につながります。
ストレス社会といわれる現代においてストレスフリーな生活を送ることは難しいですが、ストレスと上手に付き合うことが必要です。
睡眠不足
睡眠というのは体を回復させる上で欠かせない行為です。
そんな睡眠が不足するということは大きなストレスにもなりますし、身体の回復に睡眠が関係するということは身体の一部である皮膚に対しても睡眠が影響を及ぼします。
睡眠によってストレスを感じると前述したとおり、コルチゾールが分泌され、それに比例し男性ホルモンの分泌が多くなり、皮脂量が増えます。
洗顔料など洗浄系化粧品
お肌の汚れを洗い流すために使用する洗顔料を始めとしたシャンプーやボディソープ、クレンジングなどの洗浄系化粧品ですが、製品によっては洗浄力が強すぎてお肌に負担をかけたり、お肌の皮脂だけでなく、お肌の潤いを保つのに欠かせない天然保湿因子やセラミドの流出にもつながります。
お肌にとって潤いを失うことは最も危機を感じることであり、早急に潤い不足を食い止めなければならないと身体の防衛本能が働きます。
一度角質内から失われた天然保湿因子やセラミドが回復するにはターンオーバーによって新しく細胞が生まれ変わることが必要なので時間が掛かります。
その間の応急処置としてお肌は皮脂分泌を促し、それ以上潤いが失われないように皮脂でフタをしようとします。
そのため、お肌の乾燥というのは過剰な皮脂分泌につながるわけです。
一度の洗顔時の洗浄剤の洗浄力だけでなく、例え洗浄力が強すぎなくても一日に何度も洗顔すると同じくお肌の乾燥を招くためNGです。
脂性肌の改善に必要な対策・ケアとは?
脂性肌の原因で紹介したように脂性肌にはホルモン分泌が大きく関わっています。
思春期など年代に応じて自然とホルモン分泌が増える際の脂性肌はしょうがないことです。
逆に、ストレスや睡眠不足などの男性ホルモンの増加の原因がある場合には原因であるストレスの解消や良質な睡眠などで過剰な皮脂分泌を改善できる余地があります。
食事の内容も見直し改善ができるものですので、唐揚げなどの揚げ物、脂の多い肉などの食生活気味である場合は脂分の少ない食生活に変えることで皮脂の過剰な分泌の改善につながる場合があります。
また、化粧品には選び方次第で脂性肌の改善に大きく役立つケースがあります。
化粧品は大きく分けて「洗浄系化粧品」と「保湿化粧品」の2種類があります。
そのどちらでも脂性肌対策に役立つポイントがあります。
まず洗浄系化粧品である洗顔やボディソープ・シャンプーなどの脂性肌対策に役立つ選ぶポイントをご紹介します。
それは、
・洗浄力・脱脂力が強すぎない
・低刺激
・保湿成分が配合されている
上記が選ぶ際のポイントとなります。
中でも最も大事なのが洗浄力・脱脂力です。
洗い流す力が強すぎるとお肌の皮脂汚れだけでなく、お肌に存在している潤い保持成分であるセラミドや天然保湿因子なども失います。
それがお肌の乾燥の原因となり、乾燥からお肌を守るために皮脂分泌が増えますので、洗い落とし過ぎないことが大切なのです。
また、すでに脂性肌の場合にはインナードライ肌の可能性もあり、お肌そのものが乾燥しているとお肌のバリア機能が低下しているので刺激を受けやすくなります。
そのため、低刺激であることが大事ですし、保湿成分が配合されていることで少しでも乾燥からお肌を守れるとより良いでしょう。
ただし、洗浄系化粧品の保湿効果は洗い流してしまいますので、保湿力に限度があります。
そのため、洗浄後にしっかりと保湿ケアを行うのであれば「洗浄力・脱脂力が強すぎないこと」と「低刺激であること」さえ抑えれば問題ありません。
洗浄力のチェックポイントは洗浄成分ですが、石鹸や硫酸系界面活性剤・スルホン酸系界面活性剤は洗浄力が強いため避け、ベタイン系やアミノ酸系、グルコシド系の洗浄成分で作られた洗顔料やボディソープ、シャンプーを選びましょう。
また、低刺激のチェックポイントはどれだけお肌への負担となる成分が無添加となっているかです。無添加の対象成分を確認し、旧表示指定成分など刺激の強い成分が無添加のものを選びましょう。
そして、保湿化粧品に関しては、お肌の潤いが失われていることが脂性肌につながっていることが多いため、オイル(油分)ではなく、潤いを与え、保持できるような化粧品がおすすめです。
洗顔後や入浴後に天然保湿因子であるアミノ酸やPCA、ヒアルロン酸、ミネラル、そして細胞間脂質であるセラミドなどが含まれた化粧水タイプの保湿化粧品を使って保湿ケアしてあげると良いでしょう。
乳液タイプやクリームタイプ、美容オイルなどは油分が多くなっているので、皮脂という油分が多い脂性肌には適していません。
オイル>クリーム>乳液の順に油分が多いため、使うのであればこれらの中で最も油分が少ない乳液タイプにしましょう。
他にも油分が配合されていないジェル(ゲル)化粧品も脂性肌にはおすすめです。