泡タイプベビーソープが敏感肌・乾燥肌の大人にこそおすすめな理由
最近ひそかに敏感肌や乾燥肌でお悩みの大人の方の洗顔料としてベビーソープが人気なのはご存じでしょうか?
ベビーソープにも固形や液体・泡タイプと種類がありますが、特に泡タイプベビーソープを自身の洗顔に使っている方が多いです。
どうして泡タイプのベビーソープが敏感肌や乾燥肌の大人に人気なのでしょうか?ベビーソープが赤ちゃんだけでなく大人にもおすすめな理由についてご紹介します。
そもそもベビーソープって大人用と何が違う?
ベビーソープといえば、赤ちゃんの頭から身体まで全身洗うために用意されているベビースキンケア化粧品ですが、そもそも赤ちゃん用と大人用って何が違うのでしょうか?
その違いを知るには赤ちゃんと大人のお肌の違いを理解するのが一番です。
赤ちゃんは皮膚が薄い
赤ちゃんと大人のお肌の最大の違いは皮膚の薄さと言えます。
なんと赤ちゃんの皮膚は大人の皮膚の半分から1/3程度しかありません。
皮膚が薄いとどのようなデメリットがあるのでしょうか?
それを知りたいのであれば、ご自身の目の下の皮膚が薄い部分と足のかかと部分をどのような方法でもいいので同じ刺激を与えてみればわかります。
皮膚の薄い目の下はちょっとした刺激でも痛いはずです。足のかかと部分の皮膚は分厚く少々の刺激では刺激として感じないこともあります。
つまり、皮膚の薄さは耐久力の弱さを表し、赤ちゃんの皮膚は大人に比べて刺激に弱くデリケートで敏感なお肌と言えます。
同じ刺激を与えたら赤ちゃんの肌の方が刺激が大きくなるというわけです。
赤ちゃんはお肌のバリア機能が未熟
赤ちゃんのお肌というのはバリア機能が未熟と言われています。
バリア機能というのは簡単にいうと肌の角質層で保たれる潤いと皮脂膜によって保たれています。
赤ちゃんの場合は皮脂分泌が生後はホルモンの影響で過剰なまでに分泌されますが、生後2~4ヶ月で徐々に分泌量が減っていきます。
また、赤ちゃんの皮膚が大人よりも薄いとお伝えしましたが、皮膚が薄いということは皮膚が抱えている水分(潤い)の量も少ないです。
元々抱えている水分量が少ない上に、バリア機能の一角を担う皮脂膜も不安定かつ少なくなりがちな赤ちゃんのお肌は潤いが失われやすく乾燥しやすいお肌です。
よおく赤ちゃんのお肌を見て欲しいのですが、大人で肌がキレイな方はお肌が透き通るほど瑞々しく潤いに溢れていますが、赤ちゃんのお肌ってプルプルはしていますが、皮膚そのものは透き通ってもいませんし、瑞々しくもありません。
どちらかというと乾燥肌に偏りがちなのが赤ちゃんのお肌なのです。
赤ちゃんは汗っかきで新陳代謝が活発
赤ちゃんって汗かきなイメージありませんか?
実際に赤ちゃんは汗かきなのですが、実は赤ちゃんはあの小さな体の表面に大人と同じ数だけの汗がでてくる穴(汗孔)があります。
表面積が大人と赤ちゃんでは全然異なっているにも関わらず数が一緒ということはそれだけ赤ちゃんのお肌には汗孔が密集しているわけです。
そのため、ちょっと汗をかいただけでも滝のような汗状態になってしまいます。
また、赤ちゃんは新陳代謝が活発です。
新陳代謝によって発生するものはなんでしょうか?
それは、垢です。
汗や垢そして、それに伴って増殖してくるのが雑菌です。
赤ちゃんの頭から酸っぱい匂いがしていることが良くありますが、臭いの原因は雑菌です。
汗・垢・雑菌というのはお肌にとって汚れであり、赤ちゃんのお肌は大人よりも汚れやすいお肌といえます。
ベビーソープは赤ちゃんの肌のことを考えて作られている
赤ちゃんのお肌の特徴と大人のお肌との違いについてはご理解頂けましたでしょうか?
それならば、赤ちゃんのお肌の特徴をまとめてみましょう。
赤ちゃんのお肌は「刺激に敏感で乾燥しやすく汚れやすいお肌」となります。
これはすなわち、大人の敏感肌や乾燥肌の特徴を備えているようなお肌とも言い換えられます。
そしてベビーソープは赤ちゃんのお肌のことを考えて作られているわけですから、ちゃんと誠実にメーカーさんが製品作りをしているのであれば、ベビーソープは敏感で乾燥しやすい赤ちゃんのお肌のために、低刺激で肌の潤いを守って洗える洗浄料と言えます。
敏感肌や乾燥肌の大人の方に求められる洗顔というのは低刺激で潤いを守って洗える洗顔料なので、まさにベビーソープは大人の敏感肌や乾燥肌対策にうってつけなアイテムなのです。
ただ、残念ながら、ベビーソープ全てに低刺激と保湿力があるわけではありません。
これまでにたくさんのベビーソープの全成分をチェックしてきた結論です。
ただ、通常の大人用の洗顔料などよりは低刺激で保湿力がある傾向は高いです。
あくまでも傾向です。適当に選んだ際に低刺激で高保湿なものに出合う確立が高いというだけです。
そのため、敏感肌や乾燥肌の大人の方の洗顔にベビーソープはおすすめなのですが、しっかりと低刺激&高保湿なベビーソープかどうかを見極める必要があります。
敏感肌・乾燥肌の大人のための正しいベビーソープの選び方
それでは敏感肌や乾燥肌の大人の方がベビーソープを洗顔として使うとするならばどのようにベビーソープ選びをすれば良いのでしょうか?
ベビーソープは泡タイプを選ぼう!
まず冒頭でお伝えしたとおり、ベビーソープには固形や液体タイプなどがありますが、泡タイプが一番のおすすめです。
なぜなら単純に楽だからです。ポンプを押すだけで泡立てる手間なく泡で出てくるんですから、朝など時間が無い時の洗顔時にも時短できおすすめです。
シンプルこそお肌への一番の優しさ
そして、大人用と赤ちゃん用の化粧品全般に言えることなのですが、
配合されている成分の数が赤ちゃん用は大人用よりも少ないことが多いです。
これもオススメ理由の一つなのですが、成分はいくら低刺激な成分を使用していても多くなればなるほど塵もつもれば的な感じで刺激が強くなっていきます。
低刺激なだけで無刺激ではないので、敏感で刺激に弱いお肌にとってはなるべく配合数を少なくシンプルにした方が負担が少なくて済みます。
ベビーソープは大人用に比べ美容成分や植物エキスがたっぷりと配合されていない反面、配合成分数がシンプルなものが多くなっているためお肌を優しく洗うことができます。
洗い上がりのしっとり感は洗浄成分で変わる!
洗った後も潤いが続くお肌と洗った後にすぐにカサカサに乾燥し粉吹き状態になるお肌は何が違うのでしょうか?
その違いを生むのが「洗浄成分」です。
洗浄成分は界面活性剤とも呼ばれますが、ベビーソープや通常の洗顔料など洗浄系の化粧品であれば必ず配合されています。
石鹸も界面活性剤の一つです。
石鹸以外の界面活性剤の多くが合成界面活性剤ですが、種類がたくさんあり、成分ごとに特徴が異なります。
巷ではよく知られているアミノ酸系洗浄成分というのはココイルグルタミン酸Naのように成分名の一部に「グルタミン酸」のようなアミノ酸名称が付く成分を指しますが、アミノ酸系の洗浄成分の特徴としては低刺激で脱脂力も強すぎないものが多いということです。
他にもコカミドプロピルベタインのようなベタイン系と呼ばれる赤ちゃん用洗浄剤に使われることの多い低刺激でマイルドな洗い心地の成分などもあります。
一方で、硫酸系と呼ばれるラウリル硫酸Naやオレフィン(C14-16)スルホン酸Naのような刺激や脱脂力の強い洗浄成分もあります。
そのため、洗顔料としてのベビーソープを選ぶ際には何はともあれ真っ先に洗浄成分にどのような成分が使われているのかをチェックしましょう。
アミノ酸系・ベタイン系・グルコシド系・タウリン系・シルク系・コラーゲン系などであればひとまず問題ありません。
硫酸系やオレフィンなどの場合はわざわざベビーソープを選ぶ意味がなくなりますので、やめておきましょう。
保湿成分はお肌に馴染みやすいものを!
保湿成分っていっぱいあります。
有名なところでいうと、ヒアルロン酸・セラミド・コラーゲンといったところでしょうか?
その他にもアミノ酸やミネラルなどもそうですし、植物エキスは大半が保湿成分です。
保湿にも種類があり、潤いをそのものを与えてくれるものや、潤いを保つのに役立つもの、潤いを閉じ込めてくれるものの大きく3種類ありますが、ベビーソープのような洗い流してしまうタイプの化粧品の場合にはそれほど保湿のタイプまで気にする必要はないでしょう。
それよりも、お肌への負担とアレルギー反応が起こりやすいかどうかで判断した方が良さそうです。
ヒアルロン酸、セラミド、アミノ酸、ミネラル、PCA、乳酸などはお肌の角質層にも天然保湿因子や細胞間脂質として存在している成分なのでお肌になじみやすい保湿成分です。
ホホバオイルや馬油なども皮脂に近い性質を持つとされているので、保湿成分としては良いですが、先程も言ったように洗い流すため、本来のオイル成分の良さを活かすことができません。
保湿の種類は保湿化粧品選びの際に役立つものなので、ベビーソープ選びの際には保湿の種類よりもお肌への馴染みが良い成分であるか、刺激が少ないかどうかで判断しましょう。
植物エキスはお肌にとって潤いだけでなく、抗炎症効果や血行促進など様々な付加価値を与えてくれるものですが、肌に合わないケースも多いので、植物エキスにこだわる必要はないでしょう。
人の肌に元々あるような保湿成分が配合されているベビーソープがおすすめです。
プラスの成分よりもマイナス成分に着目を!
赤ちゃんのお肌をはじめ、敏感肌や乾燥肌の大人の方の場合、洗顔選びで最も重視すべきは美容効果よりも「低刺激であること」です。
そのため、プラセンタやコラーゲン、EGFといった美容成分が追加されているよりも、合成香料や合成着色料、エタノール、パラベン、エデト酸塩といったお肌への刺激となる成分が入っていない無添加なものを選ぶべきです。
美容成分のようなお肌にとってプラスとなる成分は魅力的ではありますが、敏感肌や乾燥肌でお悩みの場合、まずはお肌にとってマイナスとなる刺激成分に注目し、いかに刺激成分が配合されていないかをチェックしましょう。
チェックする際には無添加の対象となっている成分を確認します。
ベビーソープは赤ちゃん用として作られていますので、旧表示指定成分が無添加となっているものがおすすめです。
上記で挙げたようなポイントを押さえながら赤ちゃんのお肌にとって本当に優しく、潤いを守って洗えるようなベビーソープ選びができれば、敏感肌や乾燥肌でお悩みの大人の方のスキンケアとして役立つこと間違いなしです。